幻想曲
JP
流れているのは知らない曲
誰かが歌った過去の誰かに向けた曲
ピアノが高らかに響いていた
この場所で消えてゆくこの歌が
儚く美しく見えて
息の仕方さえ忘れてしまった
誰か私を救い上げてくれないか
寒くて震えているんだ
目を閉じたらこの歌が私の深く
触れて欲しくない場所に
触れようとしてくるから
響く足音 傘の雨音
そんなものどこにもないと
知っているのに
あなたをふっと思い出したのは
聴いているこの曲のせい
この曲が閉まっていた
引き出しをこじあげたせい
忘却を憎むこのほんの数分のために
生きていたと誓う
時間するんだ
生きたいと聞いてと
彼女が叫ぶ
私の知らぬ誰かは
実際するのか分からない
誰かは
誰か私を救い上げてくれないか
寒くて震えているんだ
目を閉じたら
この歌が私の深く
触れて欲しくない場所に
触れようとしてくるから
流れているのは
知らない曲
少し来たら
私が足元の日を
全部聴いている
私は